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離乳食後期とは?
生後9〜11カ月を目安に開始する離乳食後期では、離乳食が1日3回になります。
今までは食べ物を舌でつぶして「もぐもぐ」と食べてきた赤ちゃんも、生後9〜11カ月ごろになると歯茎でつぶして「カミカミ」しながら食べられるようになるため、成長に合わせた離乳食を取り入れてあげましょう。
3回食を開始してもいいか迷った時は、食事中に見られる赤ちゃんからのサインを観察しながら移行してあげるのもよいでしょう。
<離乳食後期を開始するサイン>
・食べ物を丸呑みせず、もぐもぐして食べられる
・手でつかんで食べようとする
・食べ物をじっと見て興味を示している
・お座りが安定してできるようになる
離乳食後期(9〜11ヶ月)における離乳食の進め方
「離乳食後期ではどんなスケジュールにすればいい?」「1回で与える量はどのくらい?」「大きさやかたさはどうやって変えればいい?」など疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
1日に与える離乳食の回数や食べられる食材と量、食べ物のかたさの目安やおすすめのメニューなどを紹介します。
1日に与える回数
後期食が始まると、1日に与える離乳食の回数は3回になります。3回食での離乳食やミルクの時間帯など、スケジュールについての決まりは特にありません。赤ちゃんの生活リズムに合わせて、3回の食事を組み込んでいくとよいでしょう。ただし夜遅くの時間に離乳食を与えるとからだに負担がかかってしまうので、19時までには食べ終えるようにしておくのがおすすめです。
<3回食のスケジュール目安>
6時 母乳またはミルク
10時 離乳食+母乳またはミルク
14時 離乳食+母乳またはミルク
18時 離乳食+母乳またはミルク
22時 母乳またはミルク
食材の量・種類
後期食では母乳やミルクだけでは全ての栄養を補えなくなってくるため、いろんな食材から栄養を補うのもポイントです。
おかゆや軟飯、うどんなどの炭水化物と肉や魚などのタンパク質、野菜や果物などのビタミンやミネラルが補える離乳食を用意してあげましょう。
<後期食におすすめの食べ物の種類>
炭水化物:5倍がゆや軟飯、食パン、うどん、そうめん、パスタなど
タンパク質:豆腐、きなこ、納豆、白身魚や赤身魚、しらす、ツナ缶など
ビタミンやミネラル:にんじん、かぼちゃ、トマト、ほうれん草、小松菜、バナナ、いちごなど
調味料:塩、砂糖、しょうゆ、みそ、ケチャップ、マヨネーズなど少量であれば可能
1回の離乳食の量がわからないという場合は、下記「後期食の1食量の目安」を参考に実際に作ってみてくださいね。
かたさ・大きさの目安
後期食では、バナナ程度の歯茎でつぶせるかたさの食べ物を与えましょう。生後9〜11カ月ごろになると上下の前歯4本が生えそろいます。
歯が上下に生えることによって、口の中が広くなり食べ物を上手に歯茎でつぶせるようになってきます。前歯を使って噛みきれるものや、歯茎でつぶせるかたさの食べ物を与えましょう。
また食べ物の大きさは、7mm角程度のものやスティック状にしたものがおすすめです。
手で持って食べやすいように小判型にしたり、握りやすい大きさの形状にしたりするのもよいでしょう。
手づかみ食べしやすいメニュー
生後9〜11カ月ごろになると、赤ちゃんは自分の手で食べ物を掴んで口に入れようとし始めます。赤ちゃんが自分で食べられるように、手づかみ食べしやすいメニューを取り入れてあげましょう。手づかみ食べが上達すると、スプーンやフォークを上手に持てたり食器をうまく使いながら食べられたりするメリットがあります。
ただし離乳食後期の赤ちゃんはまだ上手に食べられず、食べ物を床に落としたり汁物をこぼしてしまったりする時期でもあります。
床にビニールシートを敷いたりエプロンを付けたりして、汚れてもいい環境を作るとママやパパの精神的な負担も軽減できるので試してみてください。
離乳食後期(9〜11ヶ月)のおすすめレシピ3選
手づかみ食べが始まる離乳食後期では、自分で持って食べられるメニューがおすすめです。
まだ上手に食べられないため、赤ちゃんが持ちやすいような形状にしてあげたり前歯でかじり取って食べられたりするレシピを取り入れるとよいでしょう。
「きなこロール食パン」
【材料】
・サンドイッチ用食パン…1枚
・きなこ…大さじ1
・砂糖…小さじ1/2
・水…大さじ1
【作り方】
①きなこと砂糖、水はしっかり混ぜ合わせておく。
②サンドイッチ用食パンを手で押して薄く平らにする。
③②に①を塗って、手前から奥に向かって巻く。
④ラップに包んでしっかり形をつけて、包丁で7mm幅に切る。
「ツナとブロッコリーの和風おやき」
【材料(1〜2回分)】
・じゃがいも…1/2個
・ブロッコリー…20g(小房2個分)
・ツナ缶(油漬け)…小さじ2
・しょうゆ…数滴
・片栗粉…小さじ2
【作り方】
①じゃがいもとブロッコリーはやわらかくなるまでゆでる。
②じゃがいもはフォークなどでつぶし、ブロッコリーはみじん切りにする。
③ボウルに②とツナ缶、しょうゆと片栗粉を加えてしっかり混ぜ合わせ、楕円形に成形する。
④フライパンに油を熱し、③を両面焼く。
「スティックお好み焼き」
【材料(2〜3回分)】
・キャベツ…40g
・にんじん…20g
・小麦粉…大さじ3
・水…大さじ3
・しょうゆ…数滴
・サラダ油…適量
【作り方】
①キャベツとにんじんはやわらかくゆでて、みじん切りにする。
②ボウルに小麦粉と水、しょうゆを加えてしっかり混ぜ合わせ、①を加える。
③フライパンに油を熱し、スプーン2本を使って③を丸く落とす。弱火〜中火で両面焼く。
④水大さじ1(分量外)を加えて弱火で中に火が通るまで加熱する。
⑤スティック状に切る。
離乳食後期(9〜11ヶ月)に関するよくある質問
食事が1日3回になり、離乳食からも栄養を補えるようになる離乳食後期。
「離乳食を嫌がって食べてくれない」「食べると咳き込んでしまう」「手づかみ食べでどんどん食べて口に詰め込んでしまう」など心配になるママやパパも多いですよね。
保育園勤務の管理栄養士が、離乳食後期の食事に関するよくある質問にお答えしていきます。
赤ちゃんが離乳食を食べてくれない
離乳食後期になると、遊び食べや食べムラが多くなってきます。せっかく用意した食べ物で遊ばれてしまったり、なかなか食べてくれないとイライラしてしまいますよね。離乳食を食べてくれない場合は、発達に合った形状や味付けになっているか確認してみましょう。
また前の食事から時間間隔があまり空いていないとおなかがいっぱいで食べないこともあるので、スケジュールを見直してみるのもおすすめです。
最初は食べてくれても集中力が切れると食べなくなってしまう場合は、テレビをつけないようにしたりおもちゃが見えないようにしたりして食事の環境を見直してみるのもよいでしょう。
集中して食べてくれない場合は、あらかじめ食事の時間を20〜30分程度と決めて離乳食を終わらせる時間を決めておくのもおすすめです。
口から食べ物を出してしまう
口に入れた食べ物を出してしまう場合は、食べにくさから嫌がっている可能性も考えられます。また苦味や酸味、青臭さが強い食材だと、嫌がって口から出してしまうこともあります。離乳食はバナナや肉団子程度のやわらかさになっているか、食べ物の大きさは大きすぎたりしていないかなどを確認してみてください。
また肉や魚などの水分の少ないパサパサした食材は口の中でまとまりにくく、食べにくい特徴がある食べ物です。
水溶き片栗粉でとろみをつけてあげたり、おかゆと混ぜてあげたりする工夫をすると食べやすくなるのでぜひ試してみてくださいね。
離乳食のバリエーションがない
離乳食のバリエーションが少ないことに悩むママやパパも多いですよね。赤ちゃんが食べてくれるのであれば、いつも同じメニューになってしまっても問題ありません。変化をつけたい場合は普段角切りにしているものを千切りやスティック状にしてみたり、調味料を少し変えて与えてたりするのもよいでしょう。
大人の料理を味付けする前に取り分けて離乳食を作ると、献立を考える負担が軽減できてバリエーションも広がるので試してみてください。
口の中に詰め込みすぎてしまう
離乳食後期ごろの赤ちゃんは、まだ自分がひと口でどのくらいの量を食べられるか理解できていません。
手づかみできるメニューを取り入れると、口の中にどんどん詰め込みすぎてしまってむせてしまうなんてこともよくありますよね。
赤ちゃんが自分のひと口量を知るためには前歯でかじり取れるスティック状にしてみたり、目の前に置く食べ物を少量ずつにしてみたりするなどの工夫がおすすめです。
離乳食中に眠ってしまったら起きた時に食べさせる?
離乳食を食べている最中に赤ちゃんが眠ってしまうと、起きてから再度食べさせた方がいいのか気になりますよね。
母乳やミルクはしっかり与え、離乳食は次の時間から再開するとよいでしょう。
また一度手をつけた離乳食を次の離乳食で使うのは、衛生面を考慮して避けておきましょう。
離乳食中に寝てしまうことが多い場合は、あらかじめ盛り付ける量を少なめにしておくのがおすすめです。
出かける時の離乳食はどうすればいい?
外出時の離乳食はどうすればいいの気になりますよね。
外出先ですぐに食べる予定がある場合は、離乳食のお弁当を持って行くのもおすすめです。
ただし夏場だったり長時間持ち歩く予定がある場合は、菌が繁殖しやすいため避けましょう。
外食をする場合は離乳食のメニューがある店を選んだり、ベビーフードを利用したりするのもおすすめです。
栄養バランスが取れているか不安
生後9〜11カ月ごろになると、母乳やミルクだけでは全ての栄養を補えなくなってきてしまいます。そのため離乳食を1日3食食べる必要がありますが、離乳食をあまり食べてくれないと栄養不足が心配になってしまいますよね。
遊び食べや食べムラが目立つようになる時期でもあるので、栄養バランスは2〜3日で補うと考えておくのもよいでしょう。
また赤ちゃんはママのおなかにいる時にもらっていた鉄分が生後6カ月ごろから減少し始め、生後9カ月ごろになると鉄欠乏による症状が現れ出すこともあります。
生後9カ月以降で離乳食を全然食べなかったり、肉や魚など鉄分の多い食べ物を嫌がる場合は離乳食と一緒にフォローアップミルクを利用してみるのもよいでしょう。
栄養バランスの取れた離乳食に にこにこ鉄分
「にこにこ鉄分」は生後9〜11カ月ごろの後期食で、赤ちゃんが離乳食を全然食べてくれない時や栄養不足が気になる時におすすめです。
生後9カ月ごろで不足しやすい鉄分を手軽に摂取できるだけでなく、タンパク質やカルシウム、ビタミンやミネラルなどの赤ちゃんの成長に必要な栄養素をまとめて補えます。
ほとんど無味無臭の粉末タイプなので、絶対に食べてくれる食べ物に加えて与えてみるとよいでしょう。簡単に栄養バランスのいい離乳食を用意したい方は、ぜひ試してみてくださいね。
おわりに
生後9〜11カ月の後期食では、離乳食が1日3回になったり遊び食べや食べムラが多くなったりするため、イライラしたり悲しくなったりするママやパパも多いですよね。
赤ちゃんが自分で食べる手づかみ食べは、食べる意欲を引き出したり食器や食具を上手に使えるようになったりするメリットがあるので、ママやパパの精神的や身体的に負担にならない程度に楽しませてあげるとよいでしょう。
ぜひこの記事を参考に、離乳食後期の赤ちゃんの「自分で食べる力」をサポートしてみてください。
【ライタープロフィール】
谷岡 友梨
保育園の管理栄養士として働きながら、ママやパパからの離乳食相談や離乳食や幼児食のレシピ考案にも携わっている。
1児の娘の母として仕事と育児の両立に奮闘中。