【管理栄養士執筆】鉄分を多く含む食材ランキング|鉄分を効率よく摂取する方法を解説

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鉄分とは?

鉄分は赤血球を作るのに必要な栄養素で、肉類や魚介類、野菜類や海藻類など、さまざまな食品に含まれています。
成長期の子どもや月経のある女性、妊娠中や授乳中の方では特に必要量が増すため、普段の食事から意識して補う必要があります。

鉄分の特性や1日に必要な鉄分量を知って、鉄分が多い食べ物を積極的に摂取していきましょう。
今回は鉄分の種類や1日に必要な摂取量、鉄分を多く含む食べ物のランキングを解説します。鉄分を効率よく摂取する方法やおすすめレシピについても紹介するのでぜひ参考にしてみてくださいね。

鉄分にはヘム鉄と非ヘム鉄がある

鉄分には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類が存在しています。

ヘム鉄は吸収しやすい特徴があり、肉類や魚介類などの動物性食品に多く含まれている鉄分です。
また非ヘム鉄は野菜類や海藻類、豆類などの植物性食品に多く含まれており、ヘム鉄に比べるて吸収されにくい特徴があります。

それぞれ特性が違っているので、鉄分を効率よく摂取したい方はヘム鉄と非ヘム鉄の性質を知って調理に生かしましょう。

鉄分の推奨摂取量

鉄分の1日推奨摂取量は、性別や年齢によって違っています。

離乳食初期や中期、後期ごろの6カ月から12カ月までの1日の摂取推奨量は4.5mgです。
幼児期前半の1歳から2歳までは4.5mg、幼児期後半の3歳から5歳では5.5mgの鉄分を補う必要があります。

鉄分は日本人の食事で不足しやすい栄養素でもあるので、普段の食事で鉄分が不足している方は意識して鉄分が多い食べ物を取り入れましょう。

 
鉄分の1日摂取量(mg/日)
男性 女性
年齢 推定平均必要量 推奨量 目安量 耐容上限量 推定平均必要量 推奨量 目安量 耐容上限量
0〜5カ月 0.5 0.5
6〜12カ月 3.5 5.0 3.5 4.5
1〜2歳 3.0 4.5 25 3.0 4.5 20
3〜5歳 4.0 5.5 25 4.0 5.5 25
6〜7歳 5.0 5.5 30 4.5 5.5 30
8〜9歳 6.0 7.0 35 6.0 7.5 35
10〜11歳 7.0 8.5 35 7.0(10.0) 8.5(12.0) 35
12〜14歳 8.0 10.0 40 7.0(10.0) 8.5(12.0) 40
15〜17歳 8.0 10.0 50 5.5(8.5) 7.0(10.5) 40
18〜29歳 6.5 7.5 50 5.5(8.5) 6.5(10.5) 40
30〜49歳 6.5 7.5 50 5.5(9.0) 6.5(10.5) 40
50〜64歳 6.5 7.5 50 5.5(9.0) 6.5(11.0) 40
65〜74歳 6.0 7.5 50 5.0 6.0 40
75歳以上 6.0 7.0 50 5.0 6.0 40
妊婦(付加量)初期 +2.0 +2.5
妊婦(付加量)中期・後期 +8.0 +9.5
授乳婦(付加量) +2.0 +2.5
※()は、月経ありの場合の数値   
                              
日本人食事摂取基準2020年版

鉄分を多く含む食材ランキング

鉄分はさまざまな食品に含まれている栄養素です。
今回は文部科学省「
食品データベース」より、鉄分を多く含む食材をランキング形式で紹介します。

普段から使いやすい食材をご紹介するので、ぜひ参考にして毎日の料理で取り入れてみてくださいね。
 
鉄分が多い食べ物ランキング
食材名 100gあたりの鉄分含有量
1位 赤こんにゃく 78.0mg
2位 ひじき(乾・鉄釜) 58.0mg
3位 きくらげ(乾) 35.0mg
4位 あさり缶詰(水煮) 30.0mg
5位 しじみ缶詰(水煮) 15.0mg
6位 干しえび 15.0mg
7位 豚レバー 13.0mg
8位 焼きのり 11.0mg
9位 鶏レバー 9.0mg
10位 牛レバー 4.0mg

鉄分を効率よく摂取する方法

鉄分は一緒に食べる食べ物から影響を受けやすい栄養素です。
吸収しにくい鉄分を効率よく摂取するには、いくつかのポイントを押さえておきましょう。
今回は、鉄分を効率よく摂取する方法を紹介します。

鉄分の吸収を助ける食材と一緒に食べる

吸収率の低い鉄分は、鉄分の吸収を助ける食材と一緒に食べる方法がおすすめです。
鉄分の吸収を助ける成分のビタミンCやクエン酸、動物性タンパク質と組み合わせて摂るとよいでしょう。

ビタミンCは果物類や野菜類、芋類に多く含まれており、クエン酸は果物類に豊富な成分です。
鉄分が多い食べ物を摂取する際は、吸収を助ける食材と組み合わせて食べるように意識しておきましょう。

ビタミンCが多い食べ物:ブロッコリー、キウイ、オレンジ、かぼちゃ
クエン酸が多い食べ物:レモン、みかん、グレープフルーツ、梅干し
動物性タンパク質の食べ物:肉、魚、卵、大豆・大豆製品、乳・乳製品  など

鉄分の吸収を阻害する食材に注意する

鉄分を効率よく摂取するためには、鉄分の吸収を阻害する食材と組み合わせずに摂るとよいでしょう。
鉄分の吸収を阻害する可能性がある成分には、タンニンやフィチン酸、ポリフェノールや不溶性食物繊維などがあります。
これらの成分を多く含む食材を鉄分が多い食べ物と一緒に摂るのは避けて、食後の2〜3時間後に食べるのがおすすめです。

タンニンが多い食べ物:コーヒー、紅茶、緑茶、ウーロン茶、ワイン
フィチン酸が多い食べ物:小麦粉、米ぬか、とうもろこし
ポリフェノールが多い食べ物:りんご、ぶどう、玉ねぎ、赤ワイン
不溶性食物繊維が多い食べ物:玄米、ごぼう、にんじん、豆類  など

鉄分サプリを活用する

偏食があったり食事量が少なかったりすると、不足しやすい鉄分。
鉄分が多い食べ物をあまり食べない場合は、鉄分サプリを活用するのもよいでしょう。

鉄分サプリは乳幼児期から使えるものや大人用まで幅広い商品が販売されています。
手軽に鉄分を補えるので、鉄分不足が気になる方は年齢に合わせた鉄分サプリを取り入れてみてください。

おすすめの鉄分レシピ2選

鉄分が多い食べ物は、毎日の食事で積極的に摂取したいですよね。
偏食があったり食事量が少なかったりする幼児期におすすめの鉄分レシピをご紹介します。

レシピ①「サクラエビのわかめごはん」


【材料(1人分)】
・ごはん     85g
・乾燥わかめ   少々
・桜えび     少々
・ごま油     適量
・塩       ひとつまみ
・みりん     小さじ1/2

【作り方】
①カットわかめは水で戻して、細かく刻む。
②フライパンにごま油を熱し、①と桜えびを炒める。
③塩とみりんを加えて水気がなくなるまで炒める。
④ごはんに③を混ぜ合わせる。

レシピ②「納豆とほうれん草のチヂミ


【材料(1人分)】
・納豆     1パック(約40g)
・ほうれん草  20g
・水      大さじ1
・小麦粉    大さじ1/2
・片栗粉    大さじ1/2
・しょうゆ   少量
・サラダ油   適量

【作り方】
①ほうれん草は1cm幅程度に切って、ゆでておく。
②ボウルに納豆と①、水と小麦粉と片栗粉、しょうゆを加えてしっかり混ぜ合わせる。
③フライパンに油を熱し、②を流し入れて両面蒸し焼きにする。
④食べやすい大きさに切って皿に盛り付ける。

鉄分の摂取を助けるサプリメント にこにこ鉄分



食事だけでは不足しやすい栄養素の鉄分を、手軽に補いたい方には「にこにこ鉄分」がおすすめです。
にこにこ鉄分は生後6カ月の乳児期から使える粉末タイプの鉄分サプリメントです。
普段の料理に混ぜるだけで簡単に成長期に必要な栄養を補えるので、食事量が少ない場合や偏食がある子どもに向いています。

鉄分以外にも吸収をサポートするタンパク質やビタミンも一緒に補えるので、効率よく鉄分を補いたい方はぜひ試してみてくださいね。



おわりに

成長期の子どもや月経のある女性、妊娠中や授乳中には欠かせない鉄分。
今回は鉄分が多い食べ物をランキング形式で紹介いたしました。
普段の食事で鉄分が多い食べ物を積極的に取り入れて、不足しないように心がけましょう。

 

【ライタープロフィール】

谷岡 友梨
保育園の管理栄養士として働きながら、ママやパパからの離乳食相談や離乳食や幼児食のレシピ考案にも携わっている。
1児の娘の母として仕事と育児の両立に奮闘中。